基礎からわかるSOA

基礎からわかるSOA(サービス指向アーキテクチャ)

基礎からわかるSOA(サービス指向アーキテクチャ)

ITエンジニア(特に開発者)向けのSOA解説本。「SOA=(建築でいうところの)工法」である、という主張は明確です。ただ、全体的には中途半端かつ独善的な感は否めないかも。また、著者はIBMの方なのでIBM製品に寄った説明が多いのもやや難でしょうか。
本書では著者なりの”サービス”の定義が明記されており、ちまたで混迷している議論に一定の示唆を与えるものではないかと思います。その定義は

  1. 稼動させておき呼び出す
  2. コンピュータ処理できる記述言語により結合する

というもので、特に(2)は従来のEAI/EDIアプローチに欠けていた点として指摘されています。最近の流れでは(2)の実装としてWSDLを利用するのがデファクトになりつつあるので、WebService関連仕様がようやく現実のビジネスの基盤になる日も近いということでしょうか。