物語力

「物語力」を3つの場面で活用する (「物語力」を身につける):NBonline(日経ビジネス オンライン)

人は論理だけでは動かない、ということをビジネスパーソンなら誰もが痛感した体験をお持ちだと思う。逆に情に訴えかけることで頑迷な相手を説得できた経験をお持ちの人も少なくないはずだ。

 そこで「物語力」である。米国のビジネスパーソンの間で広がりつつあるこのコミュニケーションスキルは、物語が本来持っているエモーショナルな力、すなわち人の感情を動かす力を重要なビジネスの局面に生かすというものだ。

ロジカルにストーリーを構成するのではなく、具体的なエピソードや自分の体験を語ることで相手を惹きつけるという力を「物語力」というそうです。

リーダーについていこう、という気持ちを聞き手に起こさせるには、彼らから信頼を勝ち得る必要があります。そのためには、あなたは一体何者なのか、どんな仕事をしてきたのか、なぜ今「変化」を説くのか――をしっかり伝える必要があります。理解されるだけでなく、できれば共感まで得たいところです。

 世銀時代、私は「自分を知ってもらうこと」の重要性に気づいていませんでした。大組織に長年いて、自分は既に知られていると思っていたからです。コンサルタントとして独立して初めて、話し手個人が信頼されないと、説いている内容も信頼されないと気づきました。ですから私は、いかなる経緯で今の仕事をするようになったかを、必ず、最初に話します。

自分の経験を振り返ってみると、商談でお客様が最も関心を持たれるのは「具体的な経験談」やそれに基づくノウハウであったように思います。なので、無意識のうちにですが、

  • 自分が経験したこと:それを語る
  • 自分が経験していないこと:経験者の言葉を引用する、Webの情報を引用する
  • まったく情報がない場合は:想像力を駆使して、仮説を立てて疑似体験し、その結果を語る

という行動をとっていました。
明確に意識することで、また新しい観点が開拓できそうです。