お母さん社長が行く

お母さん社長が行く! (NB Online book)

お母さん社長が行く! (NB Online book)

パートからブックオフ社長にまでなった橋本真由美さんの体験記。日経ビジネスオンラインの連載記事に加筆されたものです。
全体を通して感じたのは、橋本さんの卓越した行動力です。栄養士として勤務していたころに、残飯の調査のためにバケツに手を突っ込んでいたというエピソードもしかり。自ら不採算店や不採算事業の建て直しに乗り込んでそれを実現してきたところにはただただ感服するばかりです。
実は、要所要所で坂本会長が的確なアドバイスを出しているところも見逃せませんね。
「今の若者だって、働くことの意義や楽しさを体感できれば、見違えるように成長する」というメッセージは、ブックオフという企業の成長を支える企業文化の源泉なのでしょう。個人的には、ブックオフのビジネスモデル自体には、本の著作者に対する還元をしていないことについて、危ういものを感じています。しかし、フリーターとかニート問題に対する企業の社会的責任という観点では、ひとつのあり方を提示し実践しているという点で評価できると思います。