世界最速通信で考えるインターネットの将来(ITpro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20060323/233113/
インターネットを使った通信の最高速度の記録は日本のグループが出したものだそうです。
重要なポイントは「パケットの廃棄をなくすこと」で、そのためにはネットワーク経路上のボトルネックとなるポイントに合わせてデータ送出量をコントロールすることが重要なんだそうです。
パケットがなくなる原因は,ネットワークの至るところにある。最近では,回線エラーが原因となることはほとんどないが,それでも回線容量を超えればパケットは廃棄されてしまうし,途中のルーターやスイッチの処理能力を超えても,やはりパケットは廃棄されてしまう。
平木教授はこのパケット廃棄の問題を,「ペーシング」の技術を使って回避している。ペーシングとはパケットとパケットの間に意図的に空き時間を作り,一定の速度でデータを通信するというもの。ネットワーク上で最もボトルネックになる部分の速度に合わせてデータを通信すれば,他のパケットが混在しない限りはパケットの廃棄は発生せず,最も効率よくデータが転送できることになる。あとは,経路上でボトルネックとなっている部分を見つけて,その管理者に改善してもらいながらペーシングの速度を上げていくことで,今回の通信速度を実現した。
これを読んでいて思い出したのが、TOC(Theory Of Constraint)の「ドラム・バッファ・ロープ」という考え方です。「ザ・ゴール」では”製品製造のプロセスを効率化するためには、ボトルネックとなる工程を特定して、その工程のスループットに合わせて資材を投入すべし”と語られています。ネットワークの世界でも同じ考え方が通用するというのは面白いことですね。
- 作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮
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